圧迫骨折で入院中の患者さんの硬性コルセットのオーダーがでた。
採型時の立位の許可は出てたので「立位での採型ができますように」と心の中で願う。
だが、実際にカルテを見ると、‘体交でも痛みあり’の文字。
ここでいったん、どうやって採型するか何パターンかは想像し、焦らないよう心の準備する。
病室訪問
実際に患者さんと話し、状態を伺うと「立てるかわからない。とにかく痛い」とのこと。
そりゃーいたいよなぁぁぁ。骨折だもの。
でも、痛いなりにも立位での採型には協力的に行ってくれる方だったので、こちらもすばやく良い型が取れるよう最善の方法を考える。
ナースさんに補助を頼むか、臥位で腹部採型し後は周径で合わせていくか・・・
って考えてたら救世主登場
担当PTさん。採型の時に合わせて病室に来てくれた。
採型したいが痛みが強いから採型方法を模索していた旨を話すと、PTさんが、「○○さん一緒に起きてみましょうか。僕手伝うんで!」と、起き上がり介助開始。
姿勢を崩させないよう体を密着させ、呼吸を指導し、丁寧に行っていく。
患者さんからは「痛い」の言葉は出ない。
あれよあれよというまに端座位完了。そこから立位へ。PTさんの声掛けのもとピックアップを持ってもらいながらの立位完了。
患者さんも立てたことに対して驚いてるし、それ見てた私もめっちゃ驚いた。PTさんのこんな介助、正直初めてみた。すべてがスムーズで丁寧だった。
そこから交代し素早く採型完了。
今度はさっきの逆。立位から臥位へ。この時も起き上がり時と一緒で姿勢を崩させないよう体を密着させ、呼吸を指導し、丁寧に行っていく。
すべてが終わって、私と患者さんほぼ同時に「すごい」って声がでた。(笑)
患者さんからは「全然痛くなかった」と。
私は全力でお礼した。
なんかね、ほんとにすごかったの。出来るようになりたい!って本気で思った。
後からそのPTさんにあの介助のどうやるのか聞いたら、【姿勢を崩さないこと】が一番っていってた。呼吸も大事だけど、内部疾患の有無によるからみんなにやってるわけではないらしい。
もう数か月前の話だけど、あの時のことは今でも鮮明に覚えてる。それぐらいの衝撃だった。人の介助方法みてこんなに感動すると思わなかった。
そのPTさん、また手伝いますって言ってくれたからお願いしようかなって思ってる。その方が患者さんの負担も少ないと思うし。
ってゆーPTさんの起き上がり&立位&寝かせ介助をみて感動した話でした。